こんにちは!今回のテーマは「オーストラリア永住権を目指した道のり」について。最近、Threadsで多くの質問やDMをいただいたので、私の周囲の体験談をもとにまとめてみました。あくまで一例として、参考になれば嬉しいです。
⚠️注意:私は移民アドバイザーではありません。本記事は個人的な経験の共有であり、法的助言を提供するものではありません。正確なビザ情報や申請手続きについては、必ずオーストラリア移民局(Home Affairs)または登録移民代理人(Registered Migration Agent)にご相談ください。
オーストラリア永住権を取得した人たちのパターン
私の周りで永住権を取得した人たちは、大きく以下のパターンに分かれます。
① オーストラリアの学校を卒業 → 189/190 /491ビザ
- 189ビザ(技術独立ビザ):企業や州のスポンサーを受けずして申請できる永住権ビザ
- 190ビザ(州指名ビザ):州政府のスポンサーを受けて申請する永住権ビザ。
- 491ビザ(地方地域ビザ) → 州政府のスポンサーを受けて申請する5年間の就労ビザ。指定地域で最低3年間働けば永住権取得可能。*南オーストラリア州、西オーストラリア州、タスマニア、ノーザンテリトリーなどの地方エリアが対象。
② パートナーシップビザ(820・801ビザ)
- オーストラリア国籍または永住権保持者とのパートナー関係が必要
- 820ビザ(暫定)を経て、2年後に801ビザ(永住権)へ
- 少なくとも12か月以上の同棲証明が必要(共同名義の公共料金、賃貸契約書など)
- 申請費用:約9,095豪ドル(約85万円/1豪ドル=94円換算)
③ その他の方法(資格を活かすケース)
例えば、日本で看護師や言語聴覚士の資格を持っている人が、オーストラリアの資格に切り替えて永住権を取得するケースもまれにあります。
しかし、資格の変更は非常にハードルが高いです。例えば、言語聴覚士の資格をオーストラリアで認定してもらうには、以下のようなプロセスが待っています。
- IELTS Academicで総合8.0かつ2セクションで8.5以上、あるいは全セクション7.5以上
- オーストラリアの認可団体(Speech Pathology Australia)への書類提出(英訳必須)
- 追加の実習を求められる可能性がある
このように、日本の資格をそのまま活かすのは難しく、時間とコストがかかるため注意が必要です。
職業選びの重要性
個人的には職業選びが申請の鍵になることが多いと感じました。
日本のように「有名大学を卒業したか」「有名企業で働いているか」は、永住権申請にほとんど影響しないようです。
例えば、有名ブランド店で商品販売していても、無名の小売店で販売していても、オーストラリアではどちらも「Retail(販売業)」として分類されます。職業が永住権取得に繋がらない場合、申請のチャンスは低くなります。
職業リストをチェックしよう!
オーストラリア政府が発表する職業リスト(Skilled Occupation List)に載っている仕事であることが重要です。
例えば「Retail(販売業)」で検索すると、販売職はマネージャーレベルでしかリストに載っていません。このように、職業選びが大きく影響するので注意が必要でしょう。
職業リストに該当してかつ189、190、491ビザの項目を見つけた場合、永住権取得の第一歩を踏み出したといって良いでしょう。これらのビザに当てはまらない場合、企業に永住権をスポンサーしてもらう必要があります(かなりハードルは高いらしい)。
パートナーシップ、ハードルは意外と高そう
ワーホリなどでオーストラリアに来て、現地の人と付き合い、パートナーシップビザを申請する人もいます。しかし、このビザの取得は意外と難しいのです。
実際1年間のワーホリ中に12ヶ月以上、彼氏・彼女と同棲するのは、現実的ではありませんね。また、相手の家族からの推薦状なども必要です。
私の友人は、ワーホリビザが切れるためにパートナーシップビザの話を彼氏に持ち出しました。ところが、申請費用が高い上に、彼氏の親の同意が得られなかったそうです。
おすすめは189ビザか190ビザか491ビザ
個人的に多くの方が独力で申請しやすいと感じたビザとしては…、189ビザ、190ビザ、491ビザです。
189ビザ(技術独立ビザ)
- ポイント制(年齢・学歴・職歴・英語力など)、最低65ポイントを取得することが条件
- スポンサー不要、職業経験がなくても申請可能
- 189ビザ対象の職業に就いている場合or技術がある場合応募可能
190ビザ(州指名ビザ)
- ポイント制(年齢・学歴・職歴・英語力など)、最低65ポイントを取得することが条件
- 特定の州で一定期間働く義務があるが、189よりポイントが高く出る傾向にあるので取得しやすい
- 189ビザと違い、州で選抜されるため競争率が低い(州と職業によって異なる)
491ビザ(地方地域ビザ)
- オーストラリアの指定された地方地域で働くことを条件としたビザ
- 指定された地方地域で働くことが条件
- 5年間の暫定ビザ(3年働けば191を申請して永住権申請可)
- 189ビザや190ビザよりポイントが高くでるため比較的取得しやすい
189ビザ・190ビザ・491ビザの比較
ビザ種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
189ビザ(技術独立ビザ) | スポンサーなしで申請可能なポイント制ビザ | ⭕️スポンサー不要 ⭕️職業経験が必要ない ⭕️永住権を取得できる | ❌ 競争率が高い ❌ 毎年の招待枠が限られている |
190ビザ(州指名ビザ) | 州政府のスポンサーを受けて申請するポイント制ビザ | ⭕️永住権を取得できる ⭕️189より競争率が低い ⭕️ポイントが高く出やすい | ❌ 州の条件(職業経験・居住要件)がある |
491ビザ(地方地域ビザ) | 指定された地方での就労・居住が条件のポイント制ビザ | ⭕️189・190より取得しやすい ⭕️3年間地方で働けば191ビザ(永住権)へ移行可能 | ❌ 5年間のビザ(永住権ビザではない) ❌ 地方で3年間働かないと永住権が取れない |
個人的な見解:ワーホリは永住権に繋がる?
結論:ほぼ繋がりません(少なくとも筆者は会ったことがありません)。
(運良くスポンサーしてくれる会社や、パートナーシップのスポンサーになってくれる彼氏・彼女を見つけたら話は別ですが…)
私の周囲では以下のような流れで永住権を目指した人が多いです。
永住権まで道のり
- 永住権に繋がる職業を選ぶ(Skilled Occupation Listを参照)
- 地方都市の学校に進学(例:アデレード、パース、タスマニア、ダーウィンなど)
- 卒業後、卒業生ビザ(485)を取得 (卒業後189や491を即取得してスキップできる場合もあり)
- 永住権に繋がるビザのEOI(関心表明書)を提出
プランA:189のみ申請
プランB:189 &189が競争率が高いのを見越して190も申請
プランC:491申請・取得→3年後191ビザ申請
プランD(36歳以上の場合)→卒業後、すぐに189または491申請(190申請可な州もあり) - 招待状(インビテーション)が届くのを待って永住権を申請
⚠️これらのビザは同時にEOIを提出できるようです。しかし、一つのビザのインビテーション来た時点で他のビザは申請は無効になるらしいので、どのビザを優先するか決めておいた方が無難だそうです。申請時の条件などは公式サイトをご確認ください。
最後に
永住権を確実に目指すなら、職業選びが最優先であると言えるでしょう。ビザの種類・申請時期・地域選びを含め、長期的な視野で計画を立てましょう!
あと、お友達の移民弁護士に、100回ぐらい言われましたが、必ずオーストラリア移民局(Home Affairs)で最新の情報をチェックしてください!当記事もそうですが、他のウェブサイトは、間違った情報を流す可能性もあるので十分注意しましょう。
今後もオーストラリア永住権に関する体験談などを随時更新していきますので、ぜひブログをチェックしてくださいね!
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