オーストラリアで叶える!言語聴覚士の道 出願編

バチェラー(学士)vs マスター(大学院)

オーストラリアで言語聴覚士になるには、オーストラリアの大学(バチェラー)か大学院(マスター)に入学する必要があります。どちらが良いかと言われると、特に違いはありません。4年間のコースか、2年間のコースかの違いだけで、学ぶ内容に大きく差はありません。ただ、卒業後オーストラリアで言語聴覚士として就職する場合には、大学院卒の方が最初のお給料が少し高い傾向にあります。また、年齢的には、バチェラーだと、平均年齢低め(19〜20代前半の女子が多い)、マスターだと一度社会人を経験した人が多いので平均年齢高め(20代後半〜40代の女性+ママさん、が多い)という違いもあるでしょう。留学生に限って言えば、すでに学士号を取得している場合が多いので、ほとんどが大学院を目指す傾向にあると言えるでしょう。

出願する大学を決める

出願大学を選んでいた当時、私は世界大学ランキングや、オーストラリア国内ランキングをとても気にしていました。例えば、メルボルン大学(世界14位)やシドニー大学(世界19位)に憧れて、なんとしてでもここに入学したい!と思っていました。でも、今考えれば、受験戦争で植え付けられた日本人的(アジア人的)な考えですね(汗)。

言語聴覚士に関して言えば、ぶっちゃけ、関係ありません。どの大学に行っても、就職に差はありませんし、お給料の差もありません。ですから、個人的には、都会に住みたいか、学費はいくらか、日本人が多い環境vs少ない環境か、などのランキング以外の要素を参考に決めていった方が良いと思います。でも、「将来日本で働きたいから世界ランキングが良いところに行きたい!」という方は、ランキングを参考にしていただいても全然大丈夫です。

個人的に一番大切な要素は、学費だと思います。例えば、シドニー大学のMaster of Speech Language Pathology では、2025年度の年額は$66,000、日本円で約646万円(2025年1月9日現在)です。つまり、2年間で約1290万円もの学費を工面しなければなりません。一方、少し田舎のキャンベラ大学では、同じコース+同じ内容で、年間$47,600(約466万円)、2年間で932万円です。つまり、この二つの大学を比べても、都会の大学と田舎の大学で約360万円もの差があるのです。日本の年収に匹敵するほどの金額、これは大きい。この学費の差は、言語聴覚士だけでなく、他のヘルスケア系の学部にも当てはまることが多いです。少しでも、学費を安く、また生活費を安く抑えたいのなら、できるだけ田舎の大学に行くことをおすすめします。

大学院に出願する

どの大学に出願するか決まれば、次は出願です。最低限必要な書類は、英語の成績と大学の成績表(+日本の大学院を卒業している場合には、大学院の成績も)です。私は、2つの大学に応募しましたが、一方では、志望動機書(A4、2枚のエッセイ)が追加で課され、また一方では面接が追加でありました(が、結局面接なしで書類だけ合格しました)。

また、特に大学院に出願する場合は、過去の大学での専攻がSpeech Pathologyの分野と関係している必要があります。例えば、心理学、言語学、障害学、教育学などが挙げられます。ただ、私の同期の留学生に聞いたところ、これはあまり関係ないとのことで、中には、あまり関係がなさそうな経営学、法学、音楽、等々をバチェラーで学んだ人もいました。てなわけで、過去に何を学んだかはぶっちゃけあまり関係ないと言えるでしょう。特に、志望動機書や面接がある場合には、なぜ言語聴覚士になりたいか、これまで自分が学んだり働いた分野を絡めてしっかりと主張できればオッケーだと思います。

ちなみに、日本の大学のGPAがめっちゃ低いという人も、諦めないで、まずは、出願してみましょう。私の留学生友達はGPAが低くて不合格にならないか心配していたそうですが、まったく問題なかったそうです。

出願手続きに自信がない場合は、出願無料のエージェントがあるので、ありがたく使わせていただきましょう。高額請求してくるエージェントは、お金の無駄になるので使わない方が良いです。また、各エージェントは、オーストラリアの全て大学と提携しているわけではないので、事前に出願したい大学を扱っているかメールで聞いたり、エージェントのHPを確認したりしましょう。

IELTS ・PTE

さて、出願準備のなかで多くの人にとって、最も難関だと思うのが、IELTS(あるいは、PTE)ですね。私は、英語はそんなに得意じゃなかったので、目標点数を突破するのに1年半ぐらい勉強しました。何回受けたでしょうか。5、6回は、受けたと思います(笑)。ちなみに、ほとんどのMaster of Speech Pathologyに入学するには、IELTS7.0が必要です。それぞれのセクションの点数は、大学ごとで違います。大学によっては、各セクション6.5でよかったり、すべてのセクションで7.0が必要だったりするので、それぞれに応じて対策します。ちなみに、私は、IELTS7.0は突破したものの、留学中英語で苦労したので、IELTSの勉強を機に英語の基礎力もまとめてつけるのをお勧めします。今苦労しておけば、留学中に楽ができるので、諦めずにコツコツやっていきましょう。勉強すればするだけ、英語は伸びていくので、諦めないことが肝心です!

最後に

以上、大学選びから出願までざっと説明させていただきました。いかがでしたでしょうか。この記事は、言語聴覚士だけでなく、理学療法士、作業療法士などのヘルスケア系学部に出願する際にも応用できるかなと思うので、参考にしていただければ幸いです。

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